トンガリ過ぎな着物イベント

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みなさま、ごきげんよろしゅうございます。

11月15日は「着物の日」だそうです。

着付師を生業としている私でも、毎年この時期になってようやく思い出すくらいなので、

全国的に周知されているとは言い難いようです。

「~の日」というのは相当数設定されているようですが、

カレンダーが赤くないとなかなか覚えられるものではありません。

着物の日もポッキーの日と同じくらい、有名になれるといいのですが・・・

 

 

ハロウィンと違って、これといった大規模イベントが行われるというのも聞いたことのない着物の日ですが、

着物自体は、年中無休でイベントが行われている媒体です。

多くは展示即売会形式なのですが、都内では、驚くほど前衛的な企画も、稀に行われています。

 

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 KIMONO ROBOTA ホームページ

 

 

KIMONO ROBOTA

「ROBOTA」=ロボットは、もともとチェコの国民的作家、カレル・チャペックが戯曲で使った言葉に由来しています。チェコ語で労働者を意味するそうです。

しかし、このイベントでのROBOTAは、あたかも着物モデルのような扱いで、金属質な体に伝統の衣装を衣紋の抜きも艶やかに着こなしています。

こうした異質なもの同士の融合は、クリエイター心をくすぐるのでしょうか。

その他の展示もなかなかキャッチ―で、アイルランドの歌手・ビョークのミュージックビデオや、全世界的に有名な写真家の着物写真など、これでもか!と現代性をアピールした企画となっています。

全方向にとんがり過ぎて、呉服の主要購買層である、保守派中高年高所得者からは「なにこれ…?」ってなりそうではありますが。

個人的には、売らんかな主義のメーカー主体の展示即売会よりは、ぜんぜん好感が持てます。

ワカモノ・バカモノ・ヨソモノがやる事は、いつの時代もまずは批判ありきです。

きもの大好きなメディアでちやほやされる反面、したり顔の着物評論家あたりから、いちゃもん付けられそうな展示になっていますが、まぁここはちゃんと、京友禅の老舗・千總さんなんかも参画してますので、うかつにとやかく言う人もいないでしょう。

景気のいい時には雨後のタケノコのように出てくる玉石混交の流行りものですが、時間によってふるいにかけられて、良いものと運のいいものだけが後世に残されます。

大切なのは、制約なくさまざまな表現が許される環境がちゃんとある事。でしょうか。

好き嫌いはもちろんあるかと思いますが、無限大の表現の場である東京という都市には、着物の可能性がまだまだ秘められていると感じ入りました。

 

文責/篠井 棗

 

 

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