浪速の巨匠が描く、はんなり美人

50dba2141aa2572472d6980d580bf82e_t

みなさま、ごきげんよろしゅうございます。

絵画鑑賞が好きなので(神絵師尊い…の方ではなく)

美術館ネタがちょいちょい出てきますが、

出来るだけ、着物好きな人に興味を持ってもらえそうな

展覧会を紹介するように心がけています。

 

 

 

自分が書きたいから、というのもありますが、和装と美術館はとても相性がいい。という持論があります。

①屋内アミューズメントなので、暑くない&寒くない

②お手洗いが綺麗なので、着物を着て行っても安心

③草履で足が疲れたら、ちゃんと休む場所(ソファやカフェ)がある

④基本、駅近(たくさん歩く必要がない)

※⑤マニアックな企画展や常設展は空いている

こんなところでしょうか。

⑤が※なのは、最近のメディア戦略によって、めちゃくちゃ混雑する大規模企画展もあるので、そこは保留。という意味です。

 

今回ご紹介するのは、行ってみたいな~でも大阪遠いな~と逡巡している企画展です。

 

着物や浴衣で割り引き あべのハルカスで「北野恒富展」  (産経WEST)

あべのハルカス美術館ホームページ

 

定番の企画、浴衣及び着物割引やっています。

 

北野恒富は、美人画家として人気を博した大阪の画家です。

関西の裕福なお嬢さんたちを柔らかな筆致で柔和な美人顔に描いています。

同じ美人画でも、江戸っ子らしい粋筋な女性を描いた鏑木清方とも、

京都の凛とした品格高い女性を描いた上村松園ともまったく異なった画風です。

金沢出身の恒富は、初期には「画壇の悪魔派」と呼ばれるほど、妖艶な女性を好んで描いていましたが、

後年になると、いわゆる「はんなり」とした、女性を描くようになりました。

 

IMG_2749

 

代表作「いとさんこいさん」は、何不自由なく暮らす大店の箱入り姉妹が睦まじく語らう姿を描いています。

まさに男性が憧れる「良家のお嬢様」を見事に表現していると言っていいでしょう

 

平成の現代では、清方・松園の二人の方が名前は知られていますが、

恒富描く浪速らしさあふれる女性像は、まさに恒富にしか描けなかった独自の美人画でした。

 

また、恒富は着物の素材や柄を描くことが抜群に上手い画家でもあります。

縮緬のしぼ、髪飾りのつまみ細工…関西の職人の手仕事が絵画の中で鮮やかによみがえっています。

こうした細かな描写とともに描かれる、おっとりはんなりした面立ちの女性は、

清方や松園とは別種の、まさに癒し系美人と言えそうです。

 

気合を入れて着物を着ることが自身のアイデンティティの表明になっている現代ですが、

恒富美人たちのゆったりとした着付けはぜひ見習いたいところ。

もう少し肩の力を抜いて着物を楽しみたいなぁ。と思わせてくれる展覧会です。

 

着物割引は日にちが決まっています。(100円くらい会期中ずっと割引してくれてもいいのに…)

次回は6月30日、7月7日七夕。関西在住の方は、ぜひ、着物で観覧してきてくださいね。

 

文責/篠井 棗

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です