私たち(着付師)からのお願い

みなさま、ごきげんよろしゅうございます。

秋晴れ爽やかですね~

サンマ食べたいですね~

青空に浮かぶ白い雲が

サンマに添えられた大根おろしにしか見えなくて、

困っちゃいますね!

 

 

 

秋の深まりとともに、日本に婚礼シーズンがやってきました。

10月~11月は着付師大忙しです。

 

それというのも、やはり秋が一番気候が安定しているので、お祝い事行事が集中するからです。

春は花粉症だったり年度初めなので行事が多かったりで慌ただしいですし、

人気のジューンブライドも日本では梅雨時なので、実際にはあまり和装婚礼は入りません。

 

繁忙期の着付師はとても忙しいので、

一日に数件の仕事を掛け持ったりする日も出てきます。

そんな時に落とし穴になりがちな事案があるわけでして・・・

 

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着付師が婚礼衣装を着付ける場合、二つのパターンがあります。

一つは

引き上げアリ

もう一つは

引き上げナシ

 

一般の方はなんのこっちゃと思われるでしょうけれども、これが意外と重要なのです。

 

「引き上げアリ」は、披露宴もしくは中座後、着替えるまで着付師が待機する。

「引き上げナシ」は、着付け後、着付師が帰ってしまう。

 

という意味です。

 

この違いはかなり重要でして、

着付師が着替えまで待機すると、持参した道具を使って着付けが出来る。という事なんですね。

 

なので、もし、新郎新婦様やレンタル店が着付けに必要な小物をいくつか忘れていたとしても、

大抵何とかなってしまいます。(さすがに着物・帯・草履などメインの品物は無理ですが)

 

さて、ここで問題なのが、たまーにある「引き上げナシ」の現場。

これが意外とやっかいです。

 

何故かというと、私たち着付師とレンタル店の間に共通認識がちゃんとないから。

 

引き上げナシの場合、事前に必要なものはすべてお伝えするのですが、

まぁほとんどちゃんと揃っていたためしがありません。

 

レンタル店側は、そんなの現場で何とかして。というスタンスなのでしょうけれども、

こちらとしては今後お会いする機会がない方に、私物を貸すわけにはいかない!となります。

 

そんなジレンマの中、無いと困るのに代替品(腰紐→ガーゼ布等)もなく、

貸し出すにはあまりにもリスクが高いものの一つに「打掛ベルト」があります。

 

これは打掛の前身ごろがはだけないように留めておく、クリップの付いたゴムなのですが、

婚礼衣装にしか使わない特殊な道具です。

普通の着物には使用しないので、購入していただくわけにもいかないですし、

貸し出して帰ってしまうと、連チャンで仕事が入っている時に着付師が困ってしまう。

 

なので、レンタル店が衣装と一緒に入れておいてくれるとすごーく助かるのですが、

まず十中八九入っていない。

さらに、「引き上げナシなので入れておいてください。」と、事前にお願いしても、

「うちは持っていません」とけんもほろろ・・・

 

いや、じゃあどうすんの?御新婦様に前はだけて歩けって!?

 

この問題、結構深刻でして・・・

原因はレンタル店スタッフが婚礼着付けの知識がないからなのですね。

 

よくわからないから、細かいものは着付師が準備して。と丸投げしているのが現状です。

 

もちろん大きな会場で着付けスタッフ常駐・衣装完備でしたら、問題ないのかもしれませんが、

フリーで働いている着付師もけっこういますし、お客様もさまざまな店から衣装を借りてきます。

 

会場が狭くて着付師を待機させられない。

費用を少しでも浮かせたいから引き上げナシにしてほしい。等々。

婚礼現場には実に様々なニーズがあります。

それにきめ細かく応えるのがレンタル店の仕事ではないでしょうか?

 

何もいつでもすべての小物を入れておけ。というわけではありません。

少なくとも婚礼着付けに必要な小物は数点でもいいから、店に常備しておいて、

こちらが事前にお願いした時くらいは貸し出してほしいだけなのです。

 

もちろんこれは新郎新婦の要望というよりは、フリーで会場に入る着付師の要望です。

だからと言って、いつもこちらばかりが持ち出しで、返却されなければ泣き寝入り・・・では、

気持ちも懐具合も参ってしまいます。

その点、レンタル店は必ず衣装が返却されるシステムになっているのですから、

2千円くらいの品なので、気遣いで入れておいてくれても罰は当たらないどころか、

着付師からものすごーく感謝されるのですが・・・

 

慣例通りの物を入れて送ればOK。ではなく、

同じウェディング業界に働いている者同士なのですから、

もう少し現場の声に耳を傾けてほしいなー。と、着付師はいつも願っております!

 

文責/篠井 棗

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