レキミンパクへ着物探索

Rekihaku

みなさま、ごきげんよろしゅうございます。

師走も二十日を過ぎると、どうしようもなく寂寥感におそわれます。

一年があっという間に過ぎてしまうからなのか、

一年間の出会いと別れを反芻してしまうからなのか。

他の月と同じ、31日間の区切りなんですけれども・・・

 

 

 

千葉県佐倉市にある国立歴史民俗博物館。

名前の通り、美術工芸品をかざる「美術館」ではなく、歴史的資料を収集・展示する「博物館」です。

 

発掘資料や遺物、古文書、などなど。

歴史オタク・・・もとい、歴史好きな方や研究者が訪れることの多い場所であることは間違いないでしょう。

 

そんな、ともすれば汚れて古くなった「美」とは対極にあるものを、

アカデミックに展示している歴民博(レキミンパクと読みます)で、

なんと古い着物が一堂に展示されているではありませんか!

 

展示される着物は個人コレクションが博物館に寄贈されたものだそうで、

江戸後期から明治期にかけての小袖・打掛・帷子・振袖などなど。

この時代の流行を反映した、渋い色合いと典雅な文様表現が特徴的で、

かなり状態の良い、格式の高いもののようです。

 

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『もの』からみる近世「新収資料の公開-江戸の小袖-」 (国立歴史民俗博物館HP)

 

ふき綿つきの打掛や刺繍入りの掛下帯など、

先ごろ根津美術館で展示されていた、竹田家の婚礼衣装に引けを取らない充実ぶり。

もともと所蔵されていた方は、古着商を営んでいたとのこと。

たくさんの着物が集まる場所でプロの慧眼にかなったものだけを手元に残していたそうです。

保存状態もよさそうですし、着物をとても愛していたことがうかがい知れます。

着物は日常着用していたものでもありますし、布製品は害虫や経年劣化にも弱いので、

良い状態で残っているものが非常に少ないのです。

史料としての貴重性もあるとは思いますが、

純粋に着物好きとして興味があるのは、青地に菊の刺繍の入った掛下帯です。

現代の掛下帯はほとんど地紋だけが入った無地のものだけなので、

古い物にはこんな豪華な物のあるのか・・・と大変驚きです。

 

坊主も走るニッポンの年末年始はさすがに公共博物館はお休みですが、

最終日2015年1月18日まで、期間はまだまだあります。

成人式の喧騒が過ぎたら、のんびり房総探訪へと出かけて、美しい着物をたっぷり堪能したいものです。

 

文責/篠井 棗

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