屏風・・・婚礼衣装・・・観覧レポート

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みなさま、ごきげんよろしゅうございます。

12月の声を聞いたと思ったら、もうクリスマス。

毎年クリスマス商戦に惑わされて(?)

年賀状購入時期を見失ってしまいます。

単に「よし、書くぞ!」という意志が、

弱いだけなのですが・・・

 

 

 

先だってお伝えした、根津美術館の「誰が袖図屏風」展が、12月23日に最終日を迎えました。

館蔵品が主だったので、図録も作られていない小規模企画展でしたが、

江戸の一時期、大変人気があったにもかかわらず、現代ではすっかり忘れ去られてしまった

「誰が袖図屏風」を一堂に集めた、意欲的展示となっていました。

 

「誰が袖図」の展覧会―根津美術館― (インターネットミュージアム)

 

「誰が袖図」は、衣桁に掛けられた誰の物ともわからない着物を描いた絵です。

衣桁とは、呉服店などで着物を展示する際に用いられる、神社の鳥居のような形をした道具なのですが、

着物を日常来ていた時代は、脱いだ着物を仮に引っかけておくために使用されていました。

 

器物だけが描かれた屏風は、着た人の風情や、脱いだ後の情事なども連想させる、

思わせぶりで退廃的な色香があります。

また、着物が大写しになっていることによって、

制作された年代の着物の流行なども見て取ることが出来る貴重な資料ともなります。

「誰が袖図」は、数多く制作されたにもかかわらず、系統だった研究評価が未だなされていません。

美術品としての価値もまだ定まっていませんし、

風俗史や衣装史を語るうえでの資料としてもきちんと研究がなされていないと思います。

そんなわけですから、まだまだこれから、旧家の蔵から貴重な屏風絵が発見されそうなのです。

こうした企画展をきっかけに、着物好きな若手研究者がお宝を発掘して、

論文発表などをしてくれると大変嬉しいのですが・・・。

 

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別の展示室では、明治天皇の流れをくむ、

竹田家(JOC会長や華原朋美さんと噂のあったタレント先生が有名ですね!)

旧蔵品の婚礼衣装が展示されていました。

こちらも見応え十分!

明治から昭和にかけて作られた婚礼衣装なので、それほど古いものではありませんが、

旧宮家だけあって保存状態も良く、なにより唐衣や裳裾、小袿など、

時代劇でしかお目にかかったことのないような衣装まで、

実際に見られる貴重な機会となりました。

また、最近とみに人気のある「色打掛」が、竹田家では同柄色違い三色(白・赤・黒)

誂えられていたそうです。

三色すべてが展示されていましたが、これがまた素晴らしい美しさ・・・。

婚礼衣装は身分や地域によって、様々な形式があります。

また、新しい形式の衣装も数多く作り出されています。

伝統にとらわれ過ぎる必要はありませんが、門出を祝う儀式としての婚礼の意味を知ることは、

着物をより深く味わう一助となるものです。

着物が好きな方はぜひ、審美眼とともに教養も深めていただきたいと思います

 

それにしても、薄っぺらくてもいいので、図録を作ってほしかったです・・・。

 

文責/篠井 棗

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