広尾でクールのお勉強

140517_05

みなさま、ごきげんよろしゅうございます。

夜になっても暑さがひかない今日この頃。

まだ6月だというのに、着物で出かける予定が、ヘタレて洋服なってしまいそうです。

おしゃれは我慢が必要。とは言いますが、

着物を着ることより、熱中症を心配するべきですから。

あまりご無理をなさいませんように・・・。

 

 

山種美術館で展覧会「クールな男とおしゃれな女」 – 日本画でたどる江戸時代からの“よそおい” (FASHION PRESS)

 

東京広尾の山種美術館で「クールな男とおしゃれな女」展が開催中です。

この暑さですから「クール」という言葉にまず、目がいきます。

着眼点がいいですね。

山種は、近代日本画を中心としたコレクションがとても充実しているので、

自館コレクションだけで、かなりマニアックな企画が出来るという強みがあります。

 

140517_03

 

 

和装は、戦後に一度途絶えてしまったものを、最近の若い女性が「復刻」した文化遺産だと思います。

連綿と受け継がれてきた風習などは、その時代に合わせて変遷しつつも、

ベースとなる「歴史」があってしかるべきもの。

私たち日本人は、文明開化と第二次大戦によって、民族衣装を絶滅させてしまったのです。

 

 

そして、今ようやく着物文化を日常に取り戻そうとしても、

悲しいかな、私達にはお手本となる先達がいないのです。

その証拠に、母~祖母世代は着物を財産として持っていながら、自分で着ることすらできません。

当然、着物のスタイリングを母から子へ受け継ぐ土壌など皆無なのです。

 

では私達「復刻組」着物愛好者は、どこにその範を求めたらいいのでしょう。

簡単な表現をしてしまえば、おしゃれアイコンと呼ぶべき対象をどこに求めるかということです。

その一つの提案が、今回の「クールな男~」展。

(明治の西欧化・文明開化が、着物との別離の契機であったとすると、

第二次大戦は、着物文化の破壊であった、というのが個人的な持論です)

 

ラインナップは着物好きにはおなじみの、上村松園や鏑木清方、伊東深水など、美人画の名手たち。

さらに、歴史画の小林古径や守屋多々志などの絵画から、

男性のよそおいを紹介するという、新鮮な試みもあります。

山種は毎度毎度、お上品で似たような企画が多かったのですが、

今回は同じ作品を使っても、切り口を変えれば、

従来の日本画ファン以外にもアピールできる展覧会が出来る。

という、面白いアプローチとなりました。

 

呉服店受け売りの和装コーデに飽き飽きしている貴女。

着物が好きだけど、通り一遍の着付けは絶対にイヤ!という個性派の貴女。

 

着物絶滅以前の明治画壇で活躍した画家たちが描く、「和のよそおい」をじっくり検証してみると、

新たな発見があるかもしれません。

そしてなにより、着物男子の皆さま

黒・紺・茶しかない現代の着物よりも、絵画の中の着物の方がよっぽど華がありますので、

ぜひぜひ、参考にしてみて下さいませ!

 

文責/篠井 棗

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です